ニンテンドースイッチでゲームをしているとき、何も操作(触っていない)をしていないのに、勝手に動き出したことはありませんか?
それはスティックの故障かもしれません。
実際にこんな現象が起こりました。
『Minecraft(マインクラフト)』で遊んでいるとき、
・左方向へずっと進み続ける
・視点が下を向く、ぐるぐると回転し始め止まらない
『あつまれ!どうぶつの森』で遊んでいるとき、
・左へ急に走り出す
・動きが定まらないので、「掘りたい場所が掘れない」「釣り竿を投げたい場所へ投げられない」
「あれ?なんか勝手に動いている・・・?」と感じるぐらいだったのが、日に日に状況は悪化。スティックを進行方向とは逆に倒しても動きは止まらず、押し込んでなんとか止まるという状態に。思ったように操作できないのは、かなりのストレスです。
「スイッチ 勝手に動く」でググってみると、同じような経験をしている方がたくさんいるということがわかりました。スイッチのJoy-Con(ジョイコン)は、小さくてコンパクト。ゆえに、壊れやすいようです。
Joy-Conの修理費用
Nintendoの公式サイトで調べてみると
Joy-Con1本につき2,200円(税込)
Joy-Con(L)(R)だと、2本分の4,400円(税込)。
新品のJoy-Conセットの価格は、7,480円(税込 8,228円)なので、新たに購入するのに比べるとはるかに安い。
ちなみに、プレイステーションなどに付属しているようなグリップ型のコントローラー「Nintendo Switch Proコントローラー」だと、6,980円(税込 7,678円)。
Nintendo Switch Pro コントローラー
発売日: 2017年03月03日
販売元: 任天堂
対応機種等: Nintendo Switch
メーカー品番: HAC-A-FSSKA
JANコード: 4902370535730
Amazon Rakutenブックス
純正ではないコントローラーだと、3,000円前後から購入できます。
ジョイコンスティックが壊れたときの対処法
ジョイコンスティックが壊れたときの対処法としては、以下の4つ。
- 新しいJoy-Conを購入する
- Joy-Con以外のコントローラーを購入する
- 修理に出す
- 自分で修理をする
(1)(2)は、お財布に余裕があれば。(3)は、修理に時間がかかる。(4)は、安く早く済ませられるが、精密機械なので自己責任が伴う。
今回は、安く早くを優先させたので、4番目の「自分で修理する」方法を選択しました。
修理の流れと必要な道具
ジョイコンスティックの修理は、思っていたより簡単でした。ただ、基盤やケーブルなどが傷つかないように細心の注意を払う必要があったので、とても緊張しました。
とりあえず、修理の知識のない私でも部品の交換ができたので、「自分で直したい!」って方は、ぜひ参考にしてみてください。
修理の流れ
修理の流れは、以下のとおりです。
- Joy-Conのカバーをはずす
- バッテリーをはずす
- バッテリーケースをはずす
- ケーブルを抜く
- ジョイコンスティックをはずす
- 新しいジョイコンスティックをつける
- ケーブルをつなげる
- バッテリーケースを戻す
- バッテリーを戻す
- カバーをつける
ジョイコンは、右と左で少し構造が違うので、後ほど詳しく解説します。
修理キットを用意する
まずは修理キットを用意しましょう。スティックだけなら2つで1,000円台からあります。カバーを外すときにY字ドライバーが必要なので、工具がセットになっているものが便利です。
今回は初めての修理ということで、セットになっているものを楽天で購入しました。価格は1,980円。
セットの内容
- プラス(+)ドライバー(2.0)
- ワイ(Y)ドライバー(2.0)
- ワイ(Y)ドライバー(1.5)
- ピンセット
- 吸盤
- バッテリー取り外しツール
- ケース開けツール
- 交換用バックルロック
- 予備ねじ×6
- プラス(+)ドライバー
- ブラシ
- ジョイコン交換用スティック×2、スティックカバー×4
たくさん入っていますが、実際に使ったのは太字のみです。
左のJoy-Conスティックを修理する
壊れやすいのが左のJoy-Conです。まずはこちらから解説します。
1.ジョイコンのカバーをはずす
ジョイコンのカバーは、Yネジで4カ所固定されています。Yドライバーを使ってネジをはずします。1.5サイズのドライバーを使いました。
※外したネジはとても小さいので、失くさないよう気を付けましょう!
本体との接続側(青い矢印)は、基盤に繋がるケーブルがあるので、反対側(赤い矢印)から開けていきます。ケースのつなぎ目にツールなどの薄い板を差し込み、ゆっくりと外します。
カバーを外した状態のイメージ。左コントローラーの画像がなかったので、右で代用しています。
2.バッテリーをはずす
外した後の画像ですいません。
次にバッテリーを外していきます。バッテリーも基盤と繋がっているので、ケーブルを切らないよう注意してくださいね。
バッテリーは、両面テープで固定されているので、少し外しにくいです。丸印(黄色)の場所からだと、バッテリーとケースの隙間にツールを差し込むことができます。
バッテリーを外したら、ケーブルに注意しながら横にずらしておきます。
3.バッテリーケースをはずす
バッテリーケースは、プラスねじで3か所とまっているのでプラスドライバーではずします。
バッテリーケースには、ZLボタンが乗っていて基盤へのケーブルが繋がっています。可動域があまりないので、奥側にウラを向けて置いておきます。
4.ラッチを動かし、ケーブルを抜く
左のJoy-Conは、2カ所のケーブルを外す必要があります。1つは、ジョイスティックに繋がるケーブル。もう1つは、Lボタンに繋がるケーブル。
基盤に繋がるケーブルは、ラッチで固定されており、とても小さく、指先では起こせないのでピンセットを使います。
・ジョイスティックに繋がるケーブル側は、右から左へ動かします。
・Lボタンに繋がるケーブル側は、左から右へ動かします。
ケーブルを抜く
故障しているジョイコンスティックの部品は、もう捨てるだけなので、ケーブルが傷ついても問題ありません。ただ、基盤が傷つくと困るので、ゆっくりとケーブルを引き抜きましょう。そんなに力はいりません。ピンセットを使ってくださいね。
次に、Lボタンに繋がるケーブルを引き抜きます。こちらは、スティックを交換後、再接続するので丁寧に扱いましょう。ケーブルの先がTシャツの形のようになっているので、ピンセットを開いた状態で、両ワキ部分を矢印の方向から軽く押すイメージで抜いていきます。
5.ステックをはずす
スティックは、プラスねじで2カ所固定されています。1つはLボタンケーブルの下です。ケーブルをそっと持ち上げて外してください。これで、スティックを固定しているものがなくなったので、外すことができます。
これまでは外す作業でしたが、次は元に戻していく作業になります。
6.新しいスティックを取り付ける
向きを間違えないように、新しいスティックを取り付けます。(5)の画像を参考にしてください。
7.プラスねじをとめる
先ほど外したプラスねじで2カ所固定します。(5)の画像を参考に。
8.ケーブルを取り付ける
次にケーブルと基盤を繋いでいきます。
ジョイスティックから出ているケーブル
ZLボタンへ繋がるケーブルの下を通します。バッテリーケースを一度持ち上げると通しやすいです。ピンセットを使って元の位置に差し込みます。ケーブルの先は、ガッツリと奥まで入りません。軽く入っていればOKです(無理やり押し込まないでね)。
ラッチは、外すときの逆で、左から右へ閉めてください。
Lボタンのケーブル
Lボタンのケーブルは、Tシャツの首あたりをピンセットで挟み、差し込んでいきます。こちらもあまり奥まで入りません。ラッチは、右から左へ閉めます。
9.バッテリーケースを固定する
バッテリーケースを元の位置に戻し、プラスねじで3か所固定します。
10.バッテリーを元の位置に戻す
バッテリーを元の位置に戻します。
11.カバーをつける
ケーブルなどを挟まないように注意しながら、カバーを元の位置に戻します。Y字ドライバーを使い、4カ所ねじで固定します。完成!!
修理が終わったら、スティックの補正を行います。右Joy-Con修理の後に補正方法を書いています。
右のJoy-Conスティックを修理する
ここからは、右のJoy-Conスティックの修理方法です。基本的には、左のJoy-Conと同じ流れですが、少しだけ中の構造が異なります。
1.カバーをはずす
ここの作業は、左のJoy-Conと同じです。Y字ねじで4カ所固定されているので、Y字ドライバー(1.5)を使ってねじをはずしましょう。
2.バッテリーとアンテナをはずす
ここも基本的に左のJoy-Conと同じ。両面テープで固定されているバッテリーをはずします。
少しが違っているのが、バッテリーケースにアンテナが乗っているということ。
バッテリーケースに乗ってるアンテナも外していきます。ケーブルの先についている正方形の部分をピンセットではさみ、軽く持ち上げます。アンテナケーブルがバッテリーケースに挟み込まれているので、こちらもはずします。このケーブルは基盤に繋がっているので、強く引っぱらないでくださいね。
3.バッテリーケースをはずす
バッテリーケースを固定している3か所のプラスねじをはずします。左Joy-Conと少しだけ位置が違っています。
またバッテリーケースの上にはZRボタンが固定されており、ケーブルが基盤へと繋がっています。このケーブルがかなり短いので、ケースを裏返して少し横にずらす程度にしか動きません。
4.ジョイコンスティックのケーブルをはずす
左のJoy-Conと違って、ケーブルを外すのは1カ所だけです。ラッチを左から右へ動かしてから、ケーブルをゆっくりと引き抜きます。
5.スティックをはずす
スティックはプラスねじで2カ所固定されています。ねじを外したら、スティックを引き抜いて外します。
次からは、取り付け作業です。
6.新しいスティックを取り付ける
ケーブルの位置に注意をしながら、新しいスティックに交換します。
7.プラスねじをとめる
プラスねじで2カ所固定しましょう。
8.ケーブルをつなぐ
スティックのケーブルを基盤につなぎます。ケーブルの先端は、あまり奥まで入らないので軽く入ればOKです。ケーブルが差し込めたら、ラッチを右から左に動かします。
9.バッテリーケースを固定する
バッテリーケースを元の位置に戻し、プラスねじで3か所固定します。
10.バッテリーとアンテナを元の位置に戻す
バッテリーとアンテナを元の位置に戻します。アンテナーケーブルも同じように、元の位置に挟んでおきます。
11.カバーをつける
カバーを元の位置に戻し、Y字ねじで4カ所固定します。これで、右のJoy-Con修理は終わりです。
最後にスティックの補正を行います。
スティックの補正をしよう
Joy-Conの修理が終わったら、スティックの調整が必要です。
1.本体にスティックを取り付ける
Nintendo Switch 本体のJoy-Conを取り付けます。
2.電源をいれる
スイッチの電源を入れ、設定ボタンを押しましょう。
3.コントローラーとセンサーを選択
設定メニューの中から「コントローラーとセンサー」を選択します。
4.スティックの補正を選択
項目の中から「スティックの補正」を選択します。
5.補正したいスティックを押し込む
補正したいスティックを押し込みます。
6.スティックを確認する
新しいスティックに交換しているので、勝手に動き出すことはないと思います。「×」ボタンを押し補正していきます。
7.指示に従って補正する
左、下、右、上、円を描くように指示されるので、スティックを動かします。すべて認識されれば、補正が完了です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
作業自体は簡単なんですが、慣れない作業に疲れました。ネジが小さいので「失くさないだろうか」とか、「ピンセットの先で基盤やケーブルを傷つけないだろうか」「静電気は大丈夫だろうか」など、ビクビクしながら作業をしていたので、左右を修理するのに40分くらいかかってしまいました。
片方だけなら、10分から15分程度で直せるそうです。
修理の参考にしたのは、あすか修繕堂さんのこちらの動画です。